2025年の参院選が終わりました。昨年の2024年は日本でも初めてネットの影響力が健在化した年でした。今回の参院選はそれからの初めての大型選挙。「どんなことになるのか?」と私もドキドキしながら結果を見ていました。蓋を開けると少数政党の大躍進。多数党の時代が始まりました。
この結果、なんとなく既視感があります・・・。そう、デジタルエコノミーの進展と似ているのです。2000年前後にAmazonが登場して「ロングテール」という言葉が出てきました。またYouTubeの登場により「嗜好の多様化・細分化・先鋭化」も目の当たりにしました。今回の参院選もそれに似ているのです。
大手企業によるマスの顧客にむけた商品では満足できなくなった消費者が、ベンチャーを中心とした細かいニーズに訴求された商品に移っていく過程。そこでは消費者が移り気になり、より自分にフィットするものを求めました。今回の選挙も、一般向けの政策では満足できなくなった人たちが、エッジの効いた政策による少数政党に気持ちが移っていきました。
デジタルエコノミーではドットコムバブルが発生しそして弾けました。価値がないが良さげみせたドットコム企業が淘汰されたのです。そのアナロジーで考えると、政党もこの後、たくさん出てきて淘汰されるようなことが起きるのかもしれません。
またデジタルの世界では、その後に大型プラットフォーマーが登場し、そのプラットフォームを活用して細かいニーズに応えることのできるたくさんのスタートアップが登場しました。同じように「エッジの効いた政策を出すミニ政党」と「その政策を実行できるプラットフォーム政党」が出てくるのでしょうか。
しばらく目が離せません。

2025年7月21日
アストロライフ合同会社 代表
丹羽雅彦