私は1日にスマホを手にしている時間がとても長い自覚があります。ちょっとした空き時間に「何かないかな」とつい手にしてしまい、そのままずっと触っている羽目にあいます。仕事のメールもPCでやれば速いかもしれないのに、スマホで作業していることもたびたび。スマホの粘着力にやられています。
そのため人と会っているときは、スマホをカバンにいれて手に取れないようにしています。目の前に座っている人の方が、遠くにいる誰かより大切だからです。だけど1人に戻るとやっぱりスマホを触りはじめている。これはなんとかしないと・・・。
進化のミスマッチ
スマホの中毒性についてよく語られる原因に進化のミスマッチがあります。文明は進み続けていますが、人類の肉体的進化は数万年前に終わっており、狩猟採取時代と現代の人の脳は変わらない。甘いものをすぐに食べたくなるのは、狩猟採取時代には栄養が常に足りない状態が続いていたので、効率的にエネルギーを得られる甘いものはすぐに手に取る。それが現代の環境にあわない。そんな話です。
スマホをはじめとするデジタルテクノロジーでも、進化のミスマッチが指摘されています。常に身の回りの変化に敏感でい続けなければいけない状態なので、刺激に反応してしまうのです。通知に反応してしまうのは、食糧となる獲物の存在や危険を常に察知しなければいけない名残でしょう。SNSで「⚪︎⚪︎警察」がたくさん登場し、誰かの行動が必要以上に炎上するのも、小規模な集団では傲慢な人を諌めるのに有効だった悪口が、見ず知らずの世界中の人と繋がった状態で不適切に発動してしまうのだと思います。
ちなみにメールやSNSの未読があるときにアイコンにつく、赤地に白い数字のマークがありますよね。あれをすぐに押したくなるのは、木になった果実を取りたくなるからだと私は思っています。私たちは目の前にぶら下がったリンゴを見逃すわけにはいかないのです。
・・・と、自分以外の誰かのせいにしても始まらない。なんとかしないと、と手を打つことにしました。
やってみようと思うこと
1つ目は「瞬間の暇に耐える」ことです。数十秒の空白の時間があるとスマホを手に取ってしまう。そのときは数十秒を時間を埋めるだけのつもりが、延々と続くショートムービーの罠におちいってしまうわけです。だから、ちょっとした空白の時間に手書きの手帳を開くことにしよう思います。私はいまだに手帳やメモを使っています。こういうコラムやプレゼンのネタ集にもなっています。それをつらつら見てみる。
2つ目は、「途中でもばさっとやめる」こと。以前にやりかけで1日を終えるメリットについて記事を書きました。ダラダラと仕事を続けるのではなく、1日の終わりをやりかけのまま終えるとなにかと良いことがあるというものです。同じことを1日の中でも実践してみようと思います。何かスマホでやっていても、時間になったらばさっとやめるわけです。SNSなどをみていたのはそのままで良いし、書きかけのメールもアプリをひらけば途中からでてくるはず。
3つ目は、スマホを視界から消すことです。オフィスならカバンに入れてしまえば良いし、自宅なら別の部屋に置いておく。以前に面白い記事を読んだことがあります。会議の時に携帯電話(当時はまだガラケーでした)が机の上にあると、集中力を著しく損なうというものです。スマホは視界にあるだけ、集中力を削ぐようです。
・・・ということをこれから試してみようと思います。一日中スマホを握っている私が、果たして変わることができるか?乞うご期待です。

2025年12月1日
アストロライフ合同会社 代表
丹羽雅彦